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ツバルの現状
南太平洋諸国では海岸浸食や水没の危機に瀕している地域が多く存在しますが、特にツバルにその現象が顕著に現われています。
このページでは、ツバルの現状を記述いたします。
<参考文献>
環境白書(平成19年版) : 環境省
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ツバルの現状
ツバルは南緯5〜10度に点在する9つの珊瑚島からなる小さな島国です。
面積は全島で26平方キロメートル、人口約1万人です。
1978年にイギリスから独立した国です。
首都はフナフチ、国民の約半数が暮しています。
地球儀をお持ちの方は、オーストラリアの東(右)にフィジーを見つけることができると思いますが、ツバルはその北(上)に位置しています。
小さな環礁の島を見つけることができましたか?
この島が、本当に見つけられなくなる、つまり地図上から消えてしまう危機にさらされています。
資源が乏しく国家財政の収入は、入漁料と外国船への出稼ぎがメインです。
ツバル・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドの拠出によるツバル信託基金の運用益もありますが、米経済の動向に左右される傾向があります。
日本の経済援助は、2005年実績で、無償資金協力が約10億円、技術協力が約0.1億円です。
また、2006年現在の在留邦人は、13名、在日ツバル人は1名です。
経済的に豊かとは言えないのですが、明るい人々が助け合って平和に暮らしており、物質的豊かさと次元を異にする、心の豊かさを感じることのできる島と言われています。
ところが、環礁島の宿命として海抜がありません。
平均海抜は1.5mで海水面の上昇の影響を直接受ける高さです。
また、環礁島の構造的な宿命ですが、地底には海水が入り込むことができます。
そのため、満潮時には島の内陸部へも地下から海水が湧き出す現象が起こり被害を大きくしています。
1.海岸浸食
フナフチ環礁の西部のテプカ島でその現象が顕著です。
海岸沿いのヤシの木が根こそぎ倒れています。倒壊の引金はサイクロンと考えられていますが、海水面の上昇による海岸の浸食により根元が弱くなっていたのが本当の原因と思われます。
2.異常気象
もともとサイクロンが多い地域ではないのですが、近年サイクロンが通る頻度が増加し、さらに、サイクロンの強度も増してきたと言われています。
3.水不足
かつては井戸から飲料水や生活用水を汲み上げることができましたが、海水面上昇の影響で地底井戸水に海水が入り込み、井戸が使用不能となっています。
このため、一日何回も発生するスコールを利用して、シャンプーや洗濯、そして、水のため込みなどを行っています。
4.塩害
水不足も塩害の一つですが、土壌に海水が入り込むことにより畑作ができなくなりました。
また、ココナッツやバナナなどの熱帯の果樹も弱り、その生産量が低下しています。
このような現象により島民の食生活が変化し、慣れない食品による糖尿病や高血圧に悩む島民が増加傾向にあります。
5.内陸部での海水の湧き出し
海水面の上昇による影響は海岸近くに限ることではありません。
環礁の構造的性質上、海水が地下から島の地下に入り込み、島の内陸部といえども満潮時には海水の湧き出しにより塩害が発生しています。
内陸部の海水湧き出しについては、島民は困っているものの驚きはしない程日常化しているとのこと。
6.ゴミ問題
この問題は、地球温暖化と別のテーマかと思っておりましたが、内容を調査するにつれ、地球温暖化と密接に関係していることがわかりましたので記述します。
もともと狭いフナフチには、ゴミ処理に対応できる場所がありませんでした。
近年、ツバルの農作物の不作の反射的現象として、外部から流入する食品の包装資材、更には期限切れの食品などの処理施設がなく、野積みとなっているとの報告もあり、
サイクロンや高潮による、病原菌の拡散。そして健康被害が懸念されている。
7.珊瑚礁への影響
海水温の上昇や海水面の上昇、さらには、倒壊した海岸近くのヤシの木が海水で移動することによる物理的な破壊により、珊瑚礁の白骨化(死滅)が進んでいます。
これは単にダイバーの楽しみが無くなったなどのレベルではありません。
珊瑚礁は多くの魚の住み家となっています。
珊瑚の死滅により、魚類を始めとする海洋生物の生態系への影響が懸念されます。
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