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大気汚染
大気汚染は地球温暖化とも関係のある事柄ですが、「地球温暖化」のページでは主に二酸化炭素を中心に、その増加と影響について記述いたしました。
ですが、地球環境に影響のある気体は二酸化炭素だけにとどまりません。
このページでは、二酸化炭素の増加と地球温暖化以外の大気汚染について、できるだけ「地球温暖化」ページと重複しないよう配慮しながら記述したいと思います。
<参考文献>
環境白書(平成19年版) : 環境省
暮らしと環境科学 発行者:小澤美奈子 発行所:鞄結梔ネ学同人
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大気汚染
大気汚染は、地球規模での人口増加や新興国の急激な工業化の影響により発生し、温暖化以外にも様々な影響を地球と人類に及ぼすに至っています。
具体的には自動車や工場などから排出される汚染物質により大気が汚れることですが、環境悪化の具体的現象として、酸性雨や光化学スモッグなどが挙げられます。
つまり、人類が便利さを追求することにより発生するのが最大の原因と云えますが、今や生活に密着してしまった自動車や工業製品など、改めてこれらを全部否定してしまうことは現実的でありません。
したがって、その対策は個別にきめ細かく実施することがより現実的であり、最後は個々人の意識に頼ることとなり、対策の実施は大変難しい一面を有しています。
次に、汚染気体ごとに記述します。
1.二酸化窒素(NO2)
窒素酸化物で赤褐色の気体、代表的な大気汚染物質と言われています。
発生源は工場のボイラーや自動車の排気ガスなどであり、燃焼過程で発生する物質です。
人体には、呼吸器系の症状として現れ、軽いものは「たん」や「せき」として、また、重症状になると「呼吸器疾患」となります。
日本の汚染状況については、1970年代までは増加傾向でありましたが、排出ガス規制により自動車一台あたりの排出量は減少したものの、保有台数の増加により、長期的にはほぼ横ばいの状況となっています。
2.浮遊粒子状物質(SPM)
他に汚染物質の代表例とされているものに浮遊粒子状物質があります。
これは、工場煤煙や自動車排ガスの他に、火山や森林火災などによっても発生する一次粒子物質と、一次粒子にガス状の物質が付着する二次生成物質があります。
人体へは、呼吸器系の部位に沈着して影響を及ぼし、死亡に至る場合もあります。
過去には、車社会の進展に伴い悪化の一途でしたが、2003年関東各県で排出ガス基準を満たさないディーゼル車の走行規制が始まったことにより、近年は改善傾向が見られます。
3.光化学オキシダント(Ox)
自動車の排ガスや工場煤煙として排出された、窒素酸化物や炭化水素類などの物質が、太陽光の紫外線により化学変化を起こした物質です。
この汚染物質については、大気汚染防止法により注意報・警報の発令が規定されています。
@ 注意報
光化学オキシダント濃度が、常時監視の測定データで、1時間値 0.12ppmを超えた場合で、気象条件から推測し汚染が継続すると認められるとき。
都道府県知事は下記の対応をとることになります。
・ テレビ・ラジオ等を通じて一般への周知を図る。
・ 固定発生源や自動車(移動発生源)に排出や走行の自粛を求める。
A 警報
光化学オキシダント濃度が、常時監視の測定データで、1時間値 0.4ppmを超えた場合。
人の健康や生活環境に重大な被害が生ずるような場合。
都道府県知事の対応
・ 固定発生源に対しては排出停止の命令、自動車に対しては公安委員会の措置要請が
発せられます。
4.二酸化硫黄(SO2)
四日市ぜんそくやの公害問題や足尾銅山鉱毒事件に代表される例で、化石燃料が燃焼したときに発生する刺激臭のある汚染物質です。
大気に排出された二酸化硫黄は、二酸化窒素などにより酸化され硫酸となり、酸性雨の原因となっています。
人体への影響は、呼吸器へ影響し、「せき」「ぜんそく」「気管支炎」などの障害を引き起こします。
また、400ppm以上の高濃度の場合には、数分で生命に危険が及ぶとされています。
工業活動による排出のほか、火山活動でも発生しますので、火山へ近づく際は注意が必要です。
アメリカでは、酸性雨対策を講じた結果、約20年間で約33%減少させた実績があります。
日本では、1960〜1970年代に各地で高濃度二酸化硫黄の汚染と被害が発生、公害健康被害補償法の基準を条件に、1978年までに41地域が保証地域として指定されました。
その後、工場へ脱硫装置が普及したことに伴い汚染状況が改善し、1988年には指定が解除されました。
また、二酸化硫黄は大気汚染の原因物質の側面だけでなく、人間活動にとって有益な側面も持っています。
その抗菌作用を利用し、食品添加物・漂白剤・酸化防止剤などに使用されています。
食品添加物としては、腐敗そのものの防止より、見た目の変化防止の比重が高いようです。
また、水の存在を前提として還元的な脱色作用があるため、紙や衣服の漂白剤として使用されています。
5.一酸化炭素(CO)
炭素材を酸素の不十分な環境で燃焼(不完全燃焼)させることにより発生する、無味・無臭・無色の汚染物質です。
また、タバコの煙にも多量に含まれている物質です。
ヘモグロビンには、酸素を効率よく運搬するため、4個の酸素と結合する部分をもっているが、その内の1個にでも一酸化炭素が結合すると、残りの結合部分に結合した酸素を放出し難くする性質を持っているため、せっかく運んだ酸素が体内に行き渡らない結果となります。
しかも、一酸化炭素は、酸素の250倍も血中ヘモグロビンと結合しやすい性質を持っています。
このため、室内での化石燃料の不完全燃焼により、容易に一酸化炭素中毒を発生させることとなります。
ちなみに、労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則により、事業所の事務所内における濃度が定められています。
また、かつては土地ガスに石炭ガスが使用されていたため、ガス漏れにより中毒事故が発生していたが、現在は天然ガス主体に移行したため、そのような事故の発生は減少しています。
以上、大気汚染の代表的な物質を記述いたしました。
地球の自然活動により発生するものもありますが、多くは人間の利便性を追求するための活動に起因しているものです。
現代の便利な生活と地球環境とのバランスを追及する必要性を思わずにはいられません。
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